Sorry,Japanese only
Last Update 20010704

今更ながら,バトル・ロワイヤル

 今更ながら,観ました.バトル・ロワイヤル.いやー,別に映画館で見るほどのもんじゃないと思っていたんで,ビデオを待っていたんですよ.
 さて,血糊一杯のこの映画,まあ,R15指定になるのはしょうがないかなと思いましたが,今時の10代なら,この程度の刺激は何ともないと思うんですがね(それでも,小学校低学年とかにはきついかも).描いている内容も,簡単に言えば,友情と愛情と,生存本能と,狂気と...まあ,「人間」を描いているだけだとも言えるし.第2次大戦中に,日本の関東軍第731部隊が実際に行った狂気に比べれば,この映画はフィクションなわけだし...世間が,「なぜR15指定なのか?」と騒いでいた理由もわかるね.
 この映画を観て,感化されて人殺しを企むやつがいたとしたら,まあ,ちょっと精神的に問題があることは否めないだろう.
 だいたい,人殺しをする時点で,精神的に問題があると私は思っているんですがね...と,一般的な,映画評はこのくらいにしといて,この映画を観ている途中で思った感想は,

これって,エヴァンゲリオンじゃん

ってことだな.
 映画の中で,じゃんじゃか人を殺しまくっているやつは,生への渇望からそれを行っているだけだと思うし(まあ,楽しんでいると思われるやつも,一人いたけどね),生への執着がないやつはすぐに自殺していたし.他力本願で,だれかが何とかしてくれないかな?そのうち何とかなんないかな?と思いながら,集まって共同作業しているやつや,隠れているやつもいれば,巧みに敵への攻撃を企む連中もいる.
 生への渇望から,人をじゃんじゃか殺すのって,まるで,エヴァンゲリオンの表現と似ているなあ,と俺は思ってしまった.まあ,エヴァンゲリオンの場合は,なんかわけわかんない敵をやっつけているだけなんだけどね.
 しかも,極めつけは,映画の中で,「バトル・ロワイヤルのルールを説明するビデオ」に出てくるお姉さん.
 このお姉さんって,

宮村優子

じゃん.エヴァンゲリオンで,アスカの声をやっていた...
 まったく,なんて映画なんだ...

 映画の総評としては,設定が,荒唐無稽でリアリティがない.だいたい,まともな国家が「中学生に殺し合い」をさせるわけない.まあ,まともな国家じゃないって設定なんだけどね.
 仮に,まともな国家じゃないとしても,こんな法案が可決され,かつ施行された時点で,海外のまともな国家から,間違い無く,人道的問題があるとしていちゃもんがつくと思うし,経済制裁もくらうだろう,そうなったら,失業率が跳ね上がっている国家にとっては,さらに打撃となること間違い無し!だと思うんだけどなぁ.

 そんな,わけで,「中学生に殺し合い」をさせる理由付けがいまいちだったな.この点で,ちょっと感情移入しにくかった.しかも,軍服着た「いかにも軍人」ってのが,このゲームを仕切っているのも面白くない.「新世紀教育改革法」っていうくらいなんだから,文部省とかが仕切っているんだろうからなぁ.だから,大人はみんなスーツとか着て登場すれば,ちょっとよかったなと思う.そして,あくまで涼しい顔して,パニックになっている中学生を静止させるために,銃をぶっぱなすと...
 この映画の始めのシーンがこんな風だった方が,

「大人をなめんな」

って,気持ちが現れると思うんだよなぁ.

...かわたのつぶやき


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